リユース業界 売上高ランキング【公表決算ベース】主要企業の規模を出典付きで解説
「リユース業界って、どのくらいの規模なの?」「中古・買取の会社で大きいのはどこ?」——拡大が続くリユース市場の全体像を、各社が公表している決算(売上高)から読み解いてみましょう。本記事は、上場している主要リユース関連企業の売上高を、各社のIR・決算発表など公表情報のみをもとに一覧化した「業界データ特集」です。憶測や独自評価は一切交えず、出典を明記して整理します。
あわせて、業界全体の市場規模、ランキングを見るときの注意点(決算期や事業範囲の違い)、各社の特徴、そして「個人が物を売るとき、この業界データから何が言えるか」までを丁寧に解説します。なお本記事は特定企業の優劣を評価・採点するものではなく、公表された売上高という客観的な数字を中立にまとめたものです。具体的な数値は各社の決算期時点のものであり、最新値は必ず各社の公式IRをご確認ください。
前提:リユース市場全体の規模
個別企業の話に入る前に、業界全体の大きさを押さえておきましょう。専門紙リサイクル通信(リユース経済新聞)の推計によると、2024年の国内リユース市場規模は前年比4.5%増の約3兆2,628億円に達し、2009年以降15年連続で拡大を続けています。同紙はさらに、2030年には4兆円規模へ拡大すると予測しています。
市場が15年連続で伸びているという事実は、中古品の売買がもはや一時的なブームではなく、生活に定着した経済活動になったことを示しています。こうした拡大市場のなかで、各リユース企業は店舗網の拡大・ネット販売の強化・海外展開などを通じて売上を伸ばしてきました。次章では、その代表的な企業の売上高を、公表決算をもとに一覧化します。
市場規模の出典:リサイクル通信「リユース業界の市場規模推計2025(2024年版)」。数値は推計時点のもの。
主要リユース企業 売上高ランキング(公表決算ベース)
下表は、リユース・中古事業を主力または有力事業とする上場企業の公表されている売上高(連結)を、金額の大きい順に並べたものです。各社で決算期・事業範囲が異なるため、単純な優劣比較ではなく「規模感の参考」としてご覧ください(詳しい注意点は次章)。数値はいずれも各社IR・決算発表等の公表値で、決算期時点のものです。
| 順位 | 企業(証券コード) | 売上高(公表値) | 決算期 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ゲオホールディングス(2681) | 約4,338億円 | 2024年3月期 | +15.0% |
| 2 | コメ兵ホールディングス(2780) | 約1,194億円 | 2024年3月期 | 前期比 約+40% |
| 3 | ブックオフグループHD(9278) | 約1,116億円 | 2024年5月期 | +9.6% |
| 4 | バリュエンスHD(9270) | 約814億円 | 2024年8月期 | +7.0% |
| 5 | トレジャー・ファクトリー(3093) | 約422億円 | 2025年2月期 | +22.5% |
| 6 | ハードオフコーポレーション(2674) | 約335億円 | 2024年3月期 | — |
出典(各社IR・公表情報):ゲオHD=2024年3月期決算説明資料/コメ兵HD=IR(決算短信)/ブックオフGHD=IR・流通ニュース/バリュエンスHD=公表決算/トレジャー・ファクトリー=公表決算/ハードオフ=公表決算。各数値は決算期時点。最新値は各社公式IRをご確認ください。
このほか、専門紙リサイクル通信は「中古品の売上」に絞ったリユース企業 チェーン売上高ランキングを毎年公表しています。上表は各社の連結売上高(新品販売・レンタル・卸売など中古以外を含む場合がある)であるのに対し、同紙のランキングは「中古売上」に絞った別指標です。業界をより精密に比較したい場合は、こうした指標も併せて確認するとよいでしょう。
ランキングの見方・注意点
売上高ランキングは分かりやすい指標ですが、そのまま「企業の優劣」と読むのは適切ではありません。次の点に注意してご覧ください。
- 決算期が各社で異なる:上表でも3月期・5月期・8月期・2月期が混在しています。集計期間がずれているため、同一時点の比較ではありません。
- 事業範囲が異なる:たとえばゲオHDはリユースに加えて新品販売やメディア・レンタルなど幅広い事業を含む総合企業です。コメ兵は卸売(業者間取引)やグループ展開の影響を含みます。「売上高=中古買取・販売の規模」とは限らない点に注意が必要です。
- 売上高は規模であって収益性ではない:売上が大きくても利益率は各社で異なります。規模と稼ぐ力は別の指標です。
- 非上場企業や専門業者は含まれていない:本表は決算を公表している主な上場企業を対象としています。非上場の有力リユース企業や、特定ジャンルに特化した専門業者は含まれていません。
つまりこの一覧は、「リユース業界にはこれくらいの規模の企業がある」という全体像をつかむための参考データです。中古売上に絞った比較は前述のリサイクル通信のランキングが、収益性の比較は各社の営業利益率などが、それぞれ別途必要になります。
各社の概況(公表情報ベース)
ランキングに登場した各社について、公表情報をもとに特徴を簡潔に整理します。いずれも公表決算・IR資料に基づく事実の紹介であり、優劣の評価ではありません。
ゲオホールディングス(2681)
2024年3月期の連結売上高は約4,338億円(前年比+15.0%)。リユース・新品販売・メディア事業などを展開する総合企業で、セカンドストリートなどのリユース業態に加え、ゲーム機本体やトレーディングカードの販売、リユースの高級時計・ラグジュアリー商材なども伸長したと公表されています。営業利益は約168億円(同+58.3%)と大幅増益でした(出典:各社報道・ゲオHD決算)。
コメ兵ホールディングス(2780)
2024年3月期の売上高は約1,194億円。ブランド品・宝飾・時計などを中心に、店頭・EC・卸売(業者間取引)を組み合わせた事業を展開しています。前期比で大きく伸長したと公表されており、ブランドリユースの拡大が業界全体の追い風(前述のとおりリユースファッションは初の1兆円超)と重なっています。
ブックオフグループホールディングス(9278)
2024年5月期の売上高は約1,116億円(前年比+9.6%)。書籍・メディアの買取販売を出発点に、現在はトレカ・ホビー、アパレル、家電など総合リユースへ事業を広げています。トレカ・ホビーの売上拡大が業績を牽引したと公表されています。
バリュエンスホールディングス(9270)
2024年8月期の売上高は約814億円(前年比+7.0%)。ブランド品・貴金属などのリユースを軸に、オークション(業者間流通)や海外展開、小売強化を進めています。仕入高が過去最高を更新したと公表されています。
トレジャー・ファクトリー(3093)
2025年2月期の売上高は約422億円(前年比+22.5%)で、売上高・営業利益ともに過去最高を更新と公表されています。総合リユース店「トレジャーファクトリー」やアパルト等の業態で、衣料から家具・家電まで幅広く扱い、高い成長率が続いています。
ハードオフコーポレーション(2674)
2024年3月期の売上高は約335億円。オーディオ・楽器・デジタル機器などに強い「ハードオフ」をはじめ、複数業態をフランチャイズ中心に全国展開しています(フランチャイズ店の店頭売上は連結売上とは集計が異なります)。
上場リユース企業に共通する成長要因
各社の公表情報を横断すると、リユース企業の成長を支える共通の要因が見えてきます。
1. 市場全体の拡大。前述のとおり、国内リユース市場は15年連続で拡大しています。市場そのものが伸びているため、各社が成長余地を享受しやすい環境にあります。
2. 高単価ジャンルの伸長。ブランド品・宝飾・時計、トレーディングカード、リユースのラグジュアリー商材など、単価が高く需要の厚いジャンルが各社の業績を押し上げています。これは個人が「何が高く売れやすいか」を考えるうえでも示唆的です。
3. 販路の多様化。店頭・EC・業者間オークション・海外販路など、売り先を複線化することで在庫を効率よく現金化しています。専門事業者ほど多様な販路を持つため、適正な評価につながりやすい構造があります。
4. 仕入れ(買取)の強化。リユースは「良い品を適正に仕入れられるか」が成長の起点です。各社が買取チャネルの拡大に注力しているのは、それだけ個人や法人からの買取が事業の根幹だということを意味します。
業界データから個人の売却に言えること
業界の数字は、個人がモノを売るときのヒントにもなります。
第一に、市場が拡大している今は売り手にとって追い風だということ。需要が伸びている市場では、中古品が動きやすく、適正に評価されやすくなります。第二に、高単価ジャンルは需要が厚いこと。ブランド品・時計・トレカ・高級ラグジュアリー商材などが各社の成長を牽引している事実は、これらが「高く売れやすいジャンル」であることの裏づけでもあります。第三に、販路を持つ専門事業者の価値。多様な販路と目利きを持つ専門店は、ジャンルに応じた適正評価が期待できます。
ReYouStyleでは、ジャンルごとに専門の買取窓口を運営しています。お持ちの品物に合わせて、たとえばカメラは カメラ買取.com、スマホ・ガジェットは ガジェット買取.com、家電は 家電買取.com、FA機器・産業機器は FA機器買取.net、本・CD・DVDは メディア買取.com など、専門窓口をご活用ください。運営会社の情報は greek.co.jp をご覧いただけます。
成長率で見る別の視点
売上高の「規模」だけでなく、「伸び率(前期比)」で見ると、リユース業界の別の姿が浮かび上がります。規模が最大とは限らない企業でも、高い成長率を記録しているケースがあるためです。各社の公表値(前述の出典に基づく直近決算)を、前期比成長率の高い順に並べ替えてみましょう。
| 企業(証券コード) | 売上高(公表値) | 前期比成長率 | 決算期 |
|---|---|---|---|
| トレジャー・ファクトリー(3093) | 約422億円 | +22.5% | 2025年2月期 |
| ゲオホールディングス(2681) | 約4,338億円 | +15.0% | 2024年3月期 |
| ブックオフグループHD(9278) | 約1,116億円 | +9.6% | 2024年5月期 |
| バリュエンスHD(9270) | 約814億円 | +7.0% | 2024年8月期 |
| コメ兵ホールディングス(2780) | 約1,194億円 | 前期比 約+40%(※) | 2024年3月期 |
※コメ兵HDの前期比は卸売やグループ展開などの影響を含むと公表されており、成長率を他社と単純比較する際は注意が必要です。各数値は公表決算(決算期時点)に基づきます。
こうして並べ替えると、規模で6社中5位のトレジャー・ファクトリーが、成長率では高い水準にあることが分かります。一方、すでに大きな規模を持つゲオHDが二桁成長を続けている点も注目に値します。「規模ランキング」と「成長率ランキング」は別物であり、どちらの指標を見るかで業界の景色は変わります。投資の観点ではなく、あくまで業界の活気を読み取るデータとして、成長率にも目を向けると理解が深まります。
成長率が各社そろって高水準にあるのは、市場全体が15年連続で拡大しているという土台があるからです。市場が伸びる→各社が売上を伸ばす→さらに買取チャネルを強化する、という好循環が、業界全体の成長を支えていると考えられます。
リユース業界の今後の展望
公表データと市場推計から、リユース業界の今後について読み取れる方向性を整理します(以下は確定的な予測ではなく、公表情報から考えられる一般的な傾向です)。
1. 市場規模は4兆円規模へ。リサイクル通信は、リユース市場が2030年に4兆円規模へ拡大すると予測しています。現在の約3兆2,628億円からさらに伸びるという見立てで、業界全体の成長余地は大きいと考えられます。
2. ブランド・ラグジュアリー領域の存在感。ブランド品・時計・宝飾などの高単価ジャンルは、市場推計でも各社決算でも伸びが目立っています。リユースファッションが初の1兆円超となったように、この領域は引き続き業界をけん引する可能性があります。
3. リユースECと販路の多様化。店頭に加え、自社EC・モール・業者間オークション・海外販路など、売り先を広げる動きが各社で進んでいます。販路が多様になるほど在庫が動きやすく、結果として買取側も積極的に評価しやすくなります。
4. 海外・インバウンド需要。円安やインバウンドを背景に、日本の中古品(とくにブランド品・カメラ・時計など)への海外からの引き合いが業界の追い風になっていると一般に指摘されています。海外販路を持つ企業ほど、この需要を取り込みやすい構造です。
5. サステナブル消費の定着。「まだ使える物を捨てずに次の人へ」という価値観の広がりは、リユースの社会的意義を高めています。環境意識の高まりは、中古品取引のすそ野を長期的に広げる要因と考えられます。
これらの流れは、いずれも「個人が中古品を売りやすい環境が今後も続く・広がる」可能性を示しています。手元の不要品をリユースに回すことは、家計にも環境にもかなった選択だといえるでしょう。
よくある質問
このランキングの売上高はどこから取った数値ですか?
各社が公表している決算・IR資料(決算短信・決算説明資料)や、それを報じた公的性のある報道をもとにしています。各数値は決算期時点のもので、最新値は各社の公式IRをご確認ください。本記事は公表値を中立にまとめたもので、独自の評価・採点は行っていません。
売上高が大きい会社が「一番良い買取店」ということですか?
いいえ。売上高は企業の規模を示す指標であって、買取の良し悪しや利益率を示すものではありません。また決算期や事業範囲も各社で異なります。本記事はあくまで業界の規模感をつかむためのデータであり、優劣の評価ではありません。
なぜ決算期が会社ごとに違うのですか?
企業によって会計年度の区切りが異なるためです(3月期・5月期・8月期・2月期など)。そのため本ランキングは同一時点の比較ではなく、各社直近の公表値を並べた「規模の参考」としてご覧ください。
ゲオやコメ兵の売上には中古以外も含まれますか?
含まれる場合があります。たとえばゲオHDは新品販売やメディア事業などを含む総合企業で、コメ兵は卸売(業者間取引)の影響を含みます。連結売上高は中古買取・販売だけの数字とは限らないため、中古に絞った比較はリサイクル通信の「チェーン売上高ランキング」などが参考になります。
非上場の買取専門店はランキングに入らないのですか?
本記事は決算を公表している主な上場企業を対象にしています。非上場の有力リユース企業や、特定ジャンルに特化した専門業者は、決算が公表されていないため一覧には含めていません。専門業者は規模ではなく、そのジャンルの目利きや販路で選ぶのがおすすめです。
個人が売るとき、業界データはどう役立ちますか?
市場が拡大している今は売り手に追い風であること、ブランド品・時計・トレカなど高単価ジャンルの需要が厚いこと、販路を持つ専門店ほど適正評価が期待できること、などが読み取れます。手放したい品物のジャンルに合った専門窓口を選ぶ判断材料になります。
最新の数値はどこで確認できますか?
各社の公式サイトのIR(投資家情報)ページで、最新の決算短信・決算説明資料が公開されています。また、リユース市場全体の規模はリサイクル通信(リユース経済新聞)が毎年推計を公表しています。本記事末尾の出典リンクからご確認ください。
この記事は特定の会社を宣伝・批判していますか?
いいえ。本記事は公表された売上高という客観的データを中立に整理したもので、特定企業の宣伝も批判も行っていません。各社の概況も公表情報に基づく事実の紹介にとどめています。
まとめ
国内リユース市場は約3兆2,628億円・15年連続拡大という成長市場で、その中で上場主要企業は公表決算ベースで、ゲオHD(約4,338億円)、コメ兵HD(約1,194億円)、ブックオフGHD(約1,116億円)、バリュエンスHD(約814億円)、トレジャー・ファクトリー(約422億円)、ハードオフ(約335億円)といった売上規模で事業を展開しています(各社決算期時点の公表値)。ただし決算期・事業範囲が異なるため、これは優劣ではなく規模感の参考データです。
業界の数字からは、「市場拡大は売り手の追い風」「ブランド品・時計・トレカなど高単価ジャンルの需要が厚い」「多様な販路を持つ専門店ほど適正評価が期待できる」というヒントが読み取れます。お手元の品物を手放すときは、ジャンルに合った専門の買取窓口を選ぶのが賢い方法です。ReYouStyleの各専門サイト(カメラ買取.com・ガジェット買取.com・家電買取.com・FA機器買取.net・メディア買取.com ほか)と、運営会社 greek.co.jp をご活用ください。
本記事の各社売上高は、各社IR・決算発表等の公表情報および公的性のある報道に基づく、決算期時点の数値です。市場規模はリサイクル通信「リユース業界の市場規模推計2025(2024年版)」の推計値です。最新かつ正確な情報は、必ず各社公式IRおよび出典元をご確認ください。
